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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第18章 第四話【花笑み】 《其の四》
 濃紫(こむらさき)と純白、ふた色の花の対比の妙が見事な調和を醸し出している。
 初夏の風が駆け抜けると、ふた色の花もまたかすかにそよぐ。眺めているだけで、心が洗われるような、心の底に淀んだものがすべて流されてゆくような心地だった。
 視線を再び戻すと、池の水面が弾いた陽差しが釣殿に揺らめく光を作っている。
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