この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第18章 第四話【花笑み】 《其の四》
矢代が捕らえられたのとほぼ時を同じくして相手の女形瀬川市助も町方に拘束された。市助の身柄は町奉行所に留め置かれ、連日厳しい詮議を受けた。拷問にもかけられたものの、連日の取り調べにも弱音一つ吐くことなく耐え抜いた。矢代をも詮議した目付に奉行所で対面した折、市助は堂々と言い張った。
―俺にとっちゃア、矢代さまとの恋は一生に一度の恋だったのさ。
だから、殺すなら殺せ。この恋のために死ねるのなら、何も思い残すことはない。俺も矢代さまも誰にも何にも恥じるようなことはしちゃいねえよ。
―俺にとっちゃア、矢代さまとの恋は一生に一度の恋だったのさ。
だから、殺すなら殺せ。この恋のために死ねるのなら、何も思い残すことはない。俺も矢代さまも誰にも何にも恥じるようなことはしちゃいねえよ。