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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第18章 第四話【花笑み】 《其の四》
美空の脅し(?)が功を奏したのかどうかは定かではないが、あれから堀田はついに大奥に更なる揺さぶりをかけてくることはなかった。
かつての親友を密告した初瀨は、矢代の処分が正式に決まり高遠に送られた後、自ら暇を賜り大奥からいなくなった。風の便りによれば、初瀨は落飾して尼となり、実家で読経三昧の日々に明け暮れている。
友を売ってまでも己が立身を望んだ初瀨が、何ゆえ突如として俗世を捨てたのか。その心境は今となっては知るすべはない。
かつての親友を密告した初瀨は、矢代の処分が正式に決まり高遠に送られた後、自ら暇を賜り大奥からいなくなった。風の便りによれば、初瀨は落飾して尼となり、実家で読経三昧の日々に明け暮れている。
友を売ってまでも己が立身を望んだ初瀨が、何ゆえ突如として俗世を捨てたのか。その心境は今となっては知るすべはない。