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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第3章 《其の弐》
 あの時、美空の二親がこの世にはいないのを知らずに両親のことを口にした孝太郎が心ない科白を言ってしまったと謝罪した時、美空は明るく笑って、そう応えた。
 美空の脳裡に、あの日の孝太郎とのやりとりが甦る。
―そりゃあ、淋しいって思うときもあるのよ。でも、徳平店に住んでる人たちは皆、何くれとなく助け合って暮らしてて、私には頼りになる親戚のおじさんやおばさんがたくさんいるって感じなの。だから、一人でも大丈夫。
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