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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第5章 《其の四》
この二日間、孝太郎とはずっとよそよそしい状態が続いている。表面上は大きな変化はないのに、二人の間には大きな溝ができた。
―もう本当に今度こそ自分たちは別れるしかないのかもしれない。
そんな風に思えてならない。
孝太郎についてゆくことができないと美空が考える以上、これから先も孝太郎とずっと一緒にいることは不可能だ。
別れは、いずれ近い中にやってくる。
孝太郎の父、先代尾張藩主孝信の葬儀はひと月後に大々的に行われるという。