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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第2章 《其の壱》
 折しもその夜は真冬の凍えるような寒さだった。父が変わり果てた姿で発見されたのは翌早朝であった。
 知らせを受けた美空は岡っ引きと共に現場に駆けつけた。昨夜、父はおれんの許に泊まったのだとばかり思い込んで、ろくに心配もしなかった。まさか眼と鼻の先で父が意識を失って倒れているとは考えもしなかった我が身の迂闊さを、美空はその後もいかほど悔やんだことか。
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