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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第7章 第二話【烏瓜~からすうり~】《其の壱》
 子どもというものは幼い時期に親がどれだけ手をかけて育てたかで、その愛情を知るものだ。そして、自らも他人を慈しむということを自ずと憶えてゆくものである。そういう意味でも、生後三ヶ月の徳千代を手放すことには大いに抵抗があったものの、尾張家に古くから仕える重臣たちの意見は無下にはできない。美空が徳千代を手放したくないと言えば、孝俊は聞き入れてはくれただろう。しかし、そうなれば、また、
―殿はご簾中さまにはお弱い。
 と、孝俊が悪く言われる。
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