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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第8章 【烏瓜~からすうり~】 《其の弐》 
 これは純粋な好奇心から訊ねたことであった。一人っ子の美空には兄弟姉妹はむろん、いとこといったものを持たない。それゆえに問いかけだったのだが、それは孝俊の心の奥底に潜む何かに触れたようであった。
 孝俊は何かを思い出すような眼になった。
「そなたの申すがごとく、幼い頃は共によく遊んだものだ。それが、いつから、あのようになってしもうたのやら」
 その口調に含まれるものに、ほろ苦い感情がわずかに混じった。
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