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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第13章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の弐》
 誠志郎が訪れた日、小さな村には猛吹雪が吹き荒れた。あのような烈しい降りの中、道中は、さぞ難儀したことだろう。あれから無事に宿場町まで辿り着いたのか、誠志郎の身がしきりに案じられた。
 二日前に別れたばかりの男の消息に想いを馳せる。
 次に誠志郎がこの村を訪れるのは十日後か、半月後。
 そんな想いがふっと胸に落ちてきて、美空は溜息をついた。
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