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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第14章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の参》
美空は智島の科白をなぞると、動揺を抑えて訊ねた。
「そなたは先ほど、旅の途中と申したな。それは、螢ヶ池村から江戸に戻る道中でのことか」
「はい、螢ヶ池村からさほど離れてはおらぬ場所、主街道に至る前にての不慮の事故、と聞き及んでおります。折からの猛吹雪にて、亡骸が見つかったのは亡くなったと思われる日から更に数日を経た後のこととか。雪解け後、発見された骸は引き取りに来た浪速屋の奉公人たちの手によって江戸に持ち帰られ、手厚く葬られたそうにござります」
「そなたは先ほど、旅の途中と申したな。それは、螢ヶ池村から江戸に戻る道中でのことか」
「はい、螢ヶ池村からさほど離れてはおらぬ場所、主街道に至る前にての不慮の事故、と聞き及んでおります。折からの猛吹雪にて、亡骸が見つかったのは亡くなったと思われる日から更に数日を経た後のこととか。雪解け後、発見された骸は引き取りに来た浪速屋の奉公人たちの手によって江戸に持ち帰られ、手厚く葬られたそうにござります」