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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第14章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の参》
しかし、よもや生命を失っていたとまでは想像だにしなかった。
―私のせいだ。
美空は奈落の底に突き落とされた。
あの時、誠志郎を引き止めておけば、むざと生命を落とすことはなかった。
―私があの男(ひと)を殺したのも同然だ。
どうして、あの日、誠志郎に泊まってゆくように言わなかったのか。自分から泊まっていって欲しいとは言い出せず、つまらぬ躊躇いから、誠志郎を死に追いやることになってしまったとは!