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せめて夢の中だけでも
第27章 疑惑と嫉妬。
1月4日の深夜。
もう日付は5日へと変わっている。
今日の朝…彼は福岡へと出発する。
最後のお店も終わり、秋雨は事務所で
他のフタッフへと挨拶をしていた。
「半年間、福岡に行ってきます。
俺と仁さんが留守の間…よろしく頼みます。」
秋雨が深々と頭を避けると
他の人たちが元気よく「ハイ!」と答える。
「…で、なんだけど…」
仁さんがその後に続ける。
「俺が留守の間、俺の弟が大阪から来てるから。」
秋雨はこっちを向いて私を見ていた。
…何?
すぐに秋雨は目をそらす。
その後、みんな秋雨に握手もとめ
「頑張ってください!」とか
「俺も福岡に連れてってください!」など
群がっていた。
その光景を少し離れたところでみていると…
仁さんが横に立って話しかけてきた。