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せめて夢の中だけでも
第31章 溢れる心と溢れた優しさ
「私…煌君とばかり…
ごめんねっ。今まで。」
「嬉しかったよ。こうやって側にいれて。
俺、マジで凛ちゃん好きなんだ。
本当に…秋兄の代わりで良かったんだ。」
「…そうやって俺は生きてきた。」
辛そうな表情で私を見る煌。
「…秋兄は、来月だろ?
それまでは一緒にいさせて?」
私は彼の髪を触りながら頷いた。
それが彼にとって残酷なのはわかっていた…
けれど、きっと煌は脆くて弱い。
涙で滲んだ目を見て私は思った。