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11月の雨
第2章 イサム
この世に事実なんて
砂の数よりも多く存在するだろう。

そのうちの幾つかが
俺を 押し包んでいく。

過去と未来に
包まれていく。

青く 黒く
シミがひろがる。

傘を
どこに置いてきたか
もう記憶に無い。

温度も感じない。
ただ重く

青く 黒く
ひろがり続ける


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