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11月の雨
第1章 しおん
お仕事の携帯に
お仕事のメールが入った。
つまらない文字列を眺めながら
外に出た。
ぜんぜん乾いてない傘をひろげて
東口のほうに歩く。
駅を横切る地下道を渡ると
繁華街のはずれに出る
ブックストアの角の駐車場に
男が立っている。
平日の午前中
冷たい雨の中
ショルダーバッグ持った
地味な私服の男。
ヘッドホンを外して
傘をぶつけるようにして
声をかける
「イサムさん?」
ご新規さん。
男は口を開けて
何か言ってる。
雨の音がばらばらと
うるさくて 聞こえないし
何を言ってようが、どうでもいい。
男の腕に 腕をまわして
ラブホにむかって歩いた。
お仕事のメールが入った。
つまらない文字列を眺めながら
外に出た。
ぜんぜん乾いてない傘をひろげて
東口のほうに歩く。
駅を横切る地下道を渡ると
繁華街のはずれに出る
ブックストアの角の駐車場に
男が立っている。
平日の午前中
冷たい雨の中
ショルダーバッグ持った
地味な私服の男。
ヘッドホンを外して
傘をぶつけるようにして
声をかける
「イサムさん?」
ご新規さん。
男は口を開けて
何か言ってる。
雨の音がばらばらと
うるさくて 聞こえないし
何を言ってようが、どうでもいい。
男の腕に 腕をまわして
ラブホにむかって歩いた。