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第19章 唯、魔法が解けないことを知る

「は……？」

かろうじて私の口から漏れた言葉はそれだけだった。

真正面には和樹の目。
痛々しいほどの熱量を持った、鋭い眼差し。

「好きだ、唯」

もう一度、和樹はそう言った。

鼓膜のすぐ近くで心臓が脈打っているようだった。

「う、そ……」

嘘なんかじゃない、わかってる。
そもそも和樹は嘘がつけるほど器用じゃない。

でも、信じられなかった。