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第5章 花梨、彼氏と別れる

「こっち」

ベッドに座って布団をぽんぽんと叩く。

「手当てぐらい自分でしろ」

男は途中で買ってきた湿布を袋ごとこっちへ放り投げた。

何だよ、オタクって押しに弱いんじゃないのかよ。
このあたしが誘ってやってんのに。

「あたしのこと、可愛いと思わない？」

「股の緩い女は嫌いだ」

「じゃあなんで家まで来てんだよ！　少しは期待したんじゃねぇのかよ！」

枕を投げつけると、男は軽々とキャッチした。