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顧みすれば~真の愛~
第10章 急接近
常務がポーズをとると
フラメンコギターが鳴り出した
ファルーカだ
愛するものを失った
悲しみの踊り
行き場のない想いを
踊り手とギターが掛け合いながら
激しさと憤り、哀しみを表現する
あまりの素晴らしさに
声を失った
呼吸さえ忘れてしまうほどに
引き込まれる
やがて踵の音も消え
ギターの音も消えたが
誰もが拍手をするのさえ忘れていた
しばらくの静寂の後
店内はスタンディングオーベーションとなり
今度は拍手が鳴りやまない。
常務は恥ずかしそうにステージを降りて
こちらへ戻ってきた。
私は立ち尽くして言葉がでなかった
「佐々木さん 泣いてる?!」
「え?!」
私は頬を伝う涙にも気付いていなかった
「常務...素晴らしいです」
やっとの想いで口にした言葉だった
「ありがとう
久しぶりに踊ったから足がつりそうだよ」
その言葉に笑顔がこぼれた
「さ、もう少し飲もうか」
常務がわたしのグラスにワインを注ぐ
フラメンコギターが鳴り出した
ファルーカだ
愛するものを失った
悲しみの踊り
行き場のない想いを
踊り手とギターが掛け合いながら
激しさと憤り、哀しみを表現する
あまりの素晴らしさに
声を失った
呼吸さえ忘れてしまうほどに
引き込まれる
やがて踵の音も消え
ギターの音も消えたが
誰もが拍手をするのさえ忘れていた
しばらくの静寂の後
店内はスタンディングオーベーションとなり
今度は拍手が鳴りやまない。
常務は恥ずかしそうにステージを降りて
こちらへ戻ってきた。
私は立ち尽くして言葉がでなかった
「佐々木さん 泣いてる?!」
「え?!」
私は頬を伝う涙にも気付いていなかった
「常務...素晴らしいです」
やっとの想いで口にした言葉だった
「ありがとう
久しぶりに踊ったから足がつりそうだよ」
その言葉に笑顔がこぼれた
「さ、もう少し飲もうか」
常務がわたしのグラスにワインを注ぐ