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顧みすれば~真の愛~
第11章 盛夏
肩を抱かれたまま歩いていく


「少し飲み直そうか」

私は常務に抱かれている肩に居心地の悪さを感じ始めていた。


「常務、肩を離していただけませんか」

「常務?」


いきなり顎を捕まれ常務の唇が重なる。

激しく貪るような口づけ。
息を吸い込もうとわずかに開けた唇から
常務の舌が入り込んできて私の口内を犯す。


「ん、んんん」

やっとの思いで常務の唇を剥がす

「やめてください」

「忘れたの?
 二人でいるときに常務って呼んだら
 お仕置きだよ」

「あっ...」

「忘れないようにちゃんと教えないとね」


今度は逃げられないように頭を押さえられ
さっきよりもさらに激しく舌を絡めとられる。

脳髄まで痺れるような口づけ。
立っているのがやっとだ。

「はぁ...ん ん」

思わず甘い吐息を吐き出してしまう。


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