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顧みすれば~真の愛~
第13章 砂漠の檻
「ケホッ ゲホッ」
砂を吸い込んで目を覚ました。
私はゆっくりと辺りを確かめた。
高い天井近くの小窓から灼熱の陽射しが射し込んでいる。
窓はそれひとつ。
扉の向こうからはアラビア語が聞こえてくる。
逃げ道は無さそうだ。
私は石造りの建物で砂地の床に、両手足を縛られ猿ぐつわをされて転がされている。
ゆっくりと頭を巡らす。
なぜこんな目に。
でも日本人でしかも女であれば愚問であることに気づく。
今回のプロジェクトに反対するものか。
プロジェクトの競合国か。
女性が社会で活躍することを良しとしない宗派か。
考えればいくらでも敵はいそうだ。
甘かった。
今までホテルか外出するにも常に王室が用意してくれたSPがいた。
今まで怖い目に遭ったこともなかった。
なので勝手に安全と決めてかかった。
ここは日本ではないのだ。
砂を吸い込んで目を覚ました。
私はゆっくりと辺りを確かめた。
高い天井近くの小窓から灼熱の陽射しが射し込んでいる。
窓はそれひとつ。
扉の向こうからはアラビア語が聞こえてくる。
逃げ道は無さそうだ。
私は石造りの建物で砂地の床に、両手足を縛られ猿ぐつわをされて転がされている。
ゆっくりと頭を巡らす。
なぜこんな目に。
でも日本人でしかも女であれば愚問であることに気づく。
今回のプロジェクトに反対するものか。
プロジェクトの競合国か。
女性が社会で活躍することを良しとしない宗派か。
考えればいくらでも敵はいそうだ。
甘かった。
今までホテルか外出するにも常に王室が用意してくれたSPがいた。
今まで怖い目に遭ったこともなかった。
なので勝手に安全と決めてかかった。
ここは日本ではないのだ。