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顧みすれば~真の愛~
第15章 誤算
王の御前から下がり、長い王宮の廊下を歩いていた。
ーーさて、如何したものか。
バドルはすでに王子ではなくなった。
必死に守る必要もない
使い道のないバカな孫に成り果てた。
娘が王子を産んだと知ったとき
臣下の自分にもチャンスが巡ってきたと
歓び勇んだのも束の間
とんでもない性癖をもっていることが
幼い頃に知れてしまった。
虫を捕まえてくれば羽を千切り
動物を見れば耳や目を削ぐ
怖がった侍女は次々にいなくなった。
生母である娘でさえ王子を遠ざけた。
最近では村の娘を拐っては
言葉では言い難い所業をしていた。
その度に村を訪れその娘と両親に多額の
慰謝料を払ってきた。
王族から外れて一番ホッとしているのは
この私だ。
このまま王子でいられては私の財も
底を尽きてしまう。
平民となったバドルは
はたしてこの国の民から許しを得られるか
ーーさて、如何したものか。
バドルはすでに王子ではなくなった。
必死に守る必要もない
使い道のないバカな孫に成り果てた。
娘が王子を産んだと知ったとき
臣下の自分にもチャンスが巡ってきたと
歓び勇んだのも束の間
とんでもない性癖をもっていることが
幼い頃に知れてしまった。
虫を捕まえてくれば羽を千切り
動物を見れば耳や目を削ぐ
怖がった侍女は次々にいなくなった。
生母である娘でさえ王子を遠ざけた。
最近では村の娘を拐っては
言葉では言い難い所業をしていた。
その度に村を訪れその娘と両親に多額の
慰謝料を払ってきた。
王族から外れて一番ホッとしているのは
この私だ。
このまま王子でいられては私の財も
底を尽きてしまう。
平民となったバドルは
はたしてこの国の民から許しを得られるか