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顧みすれば~真の愛~
第15章 誤算
しかし、宰相は何を企んでいる。
今までは必死でバドルの尻拭いをして来たはずだ。
しかもこの事件の発端は私にあると言ってきた。
あの男の行動も注意しておかなければならないようだ。
私は日本人の待つ応接室へと向かった。
部屋には入るなり領事館の役人が
「犯人の目星はつきましたか?」
鋭い目付きで聞いてきた。
「それがまだ。
ただ、プレゼンに参加した国がアジアマフィアを使って誘拐させたとの情報がもたらされた」
「アジアマフィア?!」
木下が絶句した。
「どういうことです課長?」
平和な世界しか知らない石田が疑問を投げる。
「目的のためなら手段を選ばない
血も涙もないやつらだ」
木下が唇を噛んだ。
「では、アラブの関与は低いということでしょうか?」
役人が確認する
「今の時点でない。とは言い切れませんが低いと申し上げておきましょう」
「わかりました。
我々は邦人の安全が第一優先です。
このまま安否がわからなければ
二日後には公表させていただきますが
宜しいでしょうか?」
「今、各所に確認している最中ですので公表についてはしばらく待っていただけますか」
「二日待ちましょう。
よろしいですね、ロイド王子」
今までは必死でバドルの尻拭いをして来たはずだ。
しかもこの事件の発端は私にあると言ってきた。
あの男の行動も注意しておかなければならないようだ。
私は日本人の待つ応接室へと向かった。
部屋には入るなり領事館の役人が
「犯人の目星はつきましたか?」
鋭い目付きで聞いてきた。
「それがまだ。
ただ、プレゼンに参加した国がアジアマフィアを使って誘拐させたとの情報がもたらされた」
「アジアマフィア?!」
木下が絶句した。
「どういうことです課長?」
平和な世界しか知らない石田が疑問を投げる。
「目的のためなら手段を選ばない
血も涙もないやつらだ」
木下が唇を噛んだ。
「では、アラブの関与は低いということでしょうか?」
役人が確認する
「今の時点でない。とは言い切れませんが低いと申し上げておきましょう」
「わかりました。
我々は邦人の安全が第一優先です。
このまま安否がわからなければ
二日後には公表させていただきますが
宜しいでしょうか?」
「今、各所に確認している最中ですので公表についてはしばらく待っていただけますか」
「二日待ちましょう。
よろしいですね、ロイド王子」