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顧みすれば~真の愛~
第20章 穏やかな時間
私は何だか王子が憎めなくて
口許を綻ばせた。
王子も恥ずかしそうに笑った。
看護師はそんな私たちを見て嬉しそうに出ていった。
「王子、触れていいのは指先と顔だけですよ」
と釘を指すのを忘れずに。
「そうか、顔ならいいのか」
王子は私の頬を包み込み
ゆっくりと唇を合わせてきた。
私はビックリして目を見開いてしまった。
そっと唇を離した王子は
「姫は王子のkissで目が覚めるんだろ」
と目眩を起こしそうなほど色気のある声で囁いた。