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顧みすれば~真の愛~
第24章 夢
そのあとすぐに引っ越した。


私のなかに直哉さんはいなくなった。



私は壊れてしまっていた。



大好きだった直哉さん。



初めてを直哉さんにあげてもいいと

心のどこかで思っていた。


でも、直哉さんは私を見ていなかった。


直哉さんは私を傷つけただけだった。


愛してほしかった。


大好きだといって抱かれたかった。



私のなかから直哉さんはいなくなったけど

恐怖の感情だけは根深く残った。


あの時から誰かを好きになることは出来なくなった。

怖くて。

また裏切られる怖さに、愛することも愛されることも拒絶した。


恐怖心を植え付けられたsexという行為に

拒否するという選択肢は私の中から消えた。


それから心を無くして男たちに抱かれた。


心のない自分は何をされても感じることもなかった。

愛していると言われても


それがすべて嘘に思えた。

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