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顧みすれば~真の愛~
第34章 旅立ち
「おじさま、ごめんなさい。
直哉さんを受け入れることは
無理です」
おじさまはコーヒーを一口飲んだ。
「いいんだよ」
「え?」
おじさまはゆっくり私の目を見た。
「長い間苦しめてごめんな。
紗英ちゃんやっと直哉を拒絶することが
出来たんだね。
それで いいんだ
その普通の感情が現れるのを
待っていたんだから」
「おじさま...」
驚く私におじさまは微笑む。
「大丈夫。
紗英ちゃんは紗英ちゃんの
幸せを見つけなさい
もう、直哉に囚われてはいけないよ」
「おじさま...」
「直哉だってもういい大人だ。
少しすれば自分の道くらい見つけられるさ」
おじさまはゆっくり頷いた。