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顧みすれば~真の愛~
第34章 旅立ち
「紗英ちゃん バグしてもいいかな?」
私は頷いて立ち上がり
両手を広げた。
おじさまにギュッと抱き締められる。
その時今まで感じたことのない
違和感のような恐怖心のような
感情が込み上げてきて
心臓がバクバクと音をたてた。
「おじさま、変なこと言ってもいいかしら」
おじさまの胸のなかで呟いた。
「なんだい?」
おじさまは優しくこたえてくれる
「男の人が、怖い」
「そうか...
しばらく辛いかもしれないが
それが正常な感情だよ。
そのあとはね、
愛する男の腕の中しかいたくなくなるよ」
そう言って腕に力を込めた。