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笑うことしか出来ない私へ
第3章 優しいフリ
私の最期は、海。
水死っていうのは発見されたら相当グロテスクらしいけど、
発見されなければずっと海の中で…
それに死んだ後の事など
正直、今さらどうでもいいから。
私は海の中へと入って行く。
10月の海は寒い。
平日の午前、人は誰も居ないし
私はホッとしてた。
膝までの深さに来ると、
寒さから鳥肌が立っていた。
いよいよ腰までの深さになると慣れて来て
あぁ、もうすぐ楽になれる―――――
その思いで進もうとした時、
海岸の方からジャバジャバと音を立てて
誰かが近付いて来た。
私は焦って
海の中を走った。