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笑うことしか出来ない私へ
第3章 優しいフリ
気が付くと私は生きていた。
―――――え。
そしてびしょ濡れのまま
どこか分からない部屋の中で
タオルを掛けられ床の上。
「気付いたか、良かった。
何をしてたんだね?」
中年の男性が話し掛けて来た。
「あ。えっと。」
私は言葉に詰まる。
それと同時にお門違いだが腹が立った。
なぜ、助けたのかと。
そして立ち上がりびしょ濡れのまま
無言で部屋を飛び出した。
さむ…
外に出て後悔した。
中年の男性は追って来たが、
海ではない方へ進む私を見て
黙って部屋へと戻って行った。