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笑うことしか出来ない私へ
第6章 好き

「おい、いちこ起きろ。」

「ん…」

「今何時だと思ってんだ!
いつまで寝てるつもりだよ!」

あれからすっかり寝ていて
こうたに起こされるまで寝ていたようだ。

時計を見ると昼の15時を回っていて…

「え?うそっ」

今日は確か仕事だ!

慌ててベッドから飛び起きる。
下着姿のままだと気付いた時には遅かった。

こうたの視線が痛くて
もう一度ベッドの中へと潜り
少し考えて結局仕事は休むことにした。

休みの電話を終えると
ベッドの中から手を出して
パジャマを探す。

「こうた、ごめんね。」

「別に。
その手、何?」

「パジャマ」

「あぁ、なるほど。
残念ながらそこじゃない。」

「え、どこ?」

「もうちょっとこっち。
あー違う行き過ぎ!」

…って…

「………取ってよ!」

こうたはふざけて笑いながらも
パジャマを取ってくれた。

「仕事休んだなら今すぐ送らなくても大丈夫?」

「うん。」

「腹減らない?」

「ちょっと。」

「作るよ。何食いたい?」

「え、こうた料理するの?」

「まぁ…一応。」

「得意料理は?」

「ない。」

「…ないの?」

「ねぇよ。」

「スパゲティーが食べたい!
ナポリタン!」

「分かった。

作って置くからシャワーでも浴びて来い。」

そう言われ
浴室へと向かった。

「あ、昨日の服と下着
一応洗濯して置いたから。」

「え、あ、ありがとう。」
なんて気が利くの
私も見習わないとな…。

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