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片想いの行方 2
第15章 2人の絆
.。.:* side 美和 *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*


勢いの止まったヒメの背中を、強引にエレベーターの前まで押して

彼を見送った後、私はもう一度外のテラス席に戻ってきた。

夜の10時半を過ぎて………

BARではライブの時間になったので、ここには私以外誰もいない。


「……………」


ラタン素材で編み込まれたソファに腰掛けて、目の前に広がる夜景を見つめる。

モダンなアジアンテイストで揃えられたテーブルの上で、ゆらゆらとキャンドルの灯りが揺れていて

さっきまでドキドキと鳴り続けていた心臓が、すこしずつ穏やかになってきた。


「……ちゃんと、笑えてたよね……?」


ヒメの辛そうな表情を思い浮かべて、そっと目を閉じる。

国際フォーラムなら、もう既に着いているはずだ。


……間に合ったかな………


普段、ヒメが取り乱す事なんてほぼ無いから

詳しいことは分からないけど

……とにかく、間に合ってほしい……
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