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片想いの行方 2
第18章 loveダム決壊
.。.:* side 美和 *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*


「………ヒメ」

「……………」

「聞いてる?」

「………あぁ」

「ここヒメの部屋だよ」

「………知ってる」

「こっちに並んで一緒に座ろうよ」

「………ここでいい」


国際フォーラムからタクシーに乗り、ヒメのマンションに着いた時は夜の11時を過ぎていた。

リビングに入ってもずっと手を繋がれたままで、ドキドキしながらソファに座ったんだけど


「じゃあ、せめて足崩したら……?」

「…………」


ヒメは私だけソファに座らせると、向かい合う形でラグの上に腰を下ろして……

その長い足を折り曲げて

正座している。

そして、おでこを私の膝の上に乗せて、顔を突っ伏した状態。


「……ヒメってば……」


ヒカルさんと一緒にいる姿を見たときは、言いたいことがいっぱいあったんだけど

さっきまでの悲しみも、寂しさも、どこかに吹っ飛んでしまった。

だって………


「……ねぇ、私怒ってないよ?」

「…………」

「手、そんなに強く掴まなくても、帰らないから大丈夫だよ?」


そう言ったのに、ヒメはさらにぎゅっと私の手を握る。

………私って単純だな。

さっきから胸がキュンとしちゃって止まらない。

普段口が悪くてドSなヒメが、定番の反省ポーズを目の前で披露しているもんだから

ふわふわの髪が膝にあたってくすぐったくて、そのしょんぼりした姿が可愛くて

……ダメだ、気を抜いたら顔がニヤけてしまう……
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