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第5章 ★完璧な男

機内食の提供を行いながらも、もやもやと悩み続けてしまう。

蓮と付き合って３年、仕事に集中できないなんて初めてだ。

好きで続けているCAの仕事を、こんなに恨めしく思った事も無い。

それ程、私の中で蓮に対しての想いが大きくなっていた。


“ 俺も彼女も、しっかりお互いの気持ちを伝えたから。
後悔はしてない ”


………ねぇ、蓮。

貴方は確かに私にそう言ったけど

貴方ほどの人が、あんなに強く想っていた女性を

本当に諦められたの………？

もう一度、私を彼女にしてくれたけど

私の事を好きになってくれる為に、何をしたらいい？

どうしたら、貴方を繋ぎ止めれる？


蓮を失うのが怖くて

いつもの気丈さが保てない。


誰かに恋焦がれる事は

こんなにも切なくて、辛いことなんだって

彼と再び恋人同士になれた今、私は心からそう感じていた。