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暁闇
第12章  告白


『ねえ、翔悟さん!』


再び、丈の元気のいい声が聞こえる。


『質問いいっすか?』

「何?」

『翔悟さんって卒業したのいつ?』

「は!?」


この流れでのその意味は、そういうことなんだろうけど。


『ねえ、いつ? まさかまだじゃないよね!?』

「……中2んときだけど」


何でこんなこと言わせられてんだ、俺。


『マジ!? 早え!』 


丈は、すげー、と呟いて。
それから続けた。


『オレ、これが初めてなんで……やっぱ多少心配っていうか何ていうか。
……あ、でもまるっきり全部初めてってわけじゃなくて、この前結がうちに来たときに途中まで――――』

「……っ、丈!」


そんなことまで口にしてきた丈に焦って、俺は彼の名を呼んで制止する。


「聞いてるこっちが恥ずかしいんだけど」

『だって翔悟さんにしか聞けないし~』

「何がだよ」

『友達に聞いたら変な想像されるじゃん! オレたち同じ学校なんだからさ。
……だって、結をやらしい目で見ていいのは彼氏のオレだけの特権っしょ?』

「……はあ」

『オレ、結のこと真面目に好きなんで、大事にしたいんで……だから経験者にアドバイスとかもらいたいんですよー』


お願いします! と言われて。

……まあ確かに、友達にもあおいさんにも相談しづらいことだろうな、と納得した俺は。



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