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暁闇
第20章 ほどけて
そんな中、元旦に届いた坂本からのメッセージ。
返事を返し、そうだ……と俺はあおいさんのことを書いた。
勿論、詳細は省いて。
ただ、例の彼女と付き合い始めた、と。
『マジでー!?』
即、返ってきた言葉。
『信じらんない!』
『村上に先越された!』
『なんかくやしいんだけど!』
そう。
立て続けに、そんな文面が。
「……んなこと言われても」
苦笑しながら返事を打っていると、新たなメッセージがきた。
『おめでとう』をあらわしているそのスタンプ。
そして
『さんざん言ったあとであれだけど。笑。
でもほんとよかったね!!』
その、文面も。
「坂本……」
自然に、口元に浮かべていた笑みが深くなる。
そして
『琴音にも言っていい?』
さらに届いた、メッセージ。
『勿論』
迷うことなく、俺はそう答えていた。