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暁闇
第21章 重なる
ずっ……と。
指が動いた。
「あ」
くちゅっくちゅっと、そこから音が聞こえる。
翔悟くんの指で奏でられるその水音。
「ふ、っん……ん……」
ゆっくりと。
優しい指づかいに、身体の強ばりが解けて。
じんじんして。
なんだかだんだんたまらなくなって。
「あ、っあ、翔悟く、っう……」
胸元にある彼の頭。
思わず手を伸ばし。
その髪に両指を差し入れた。
「……あおいさん」
胸から顔を離した彼は、私を見て。
「もう、挿れていい……?」
吐き出される息は少し荒い。
私は頷いた。
もう、翔悟くんとひとつになりたかった。
ふ、と翔悟くんは笑って。
身体を起こし、ゆっくりとなかから指を抜く。
「……少し待って?」
ちゅっ、と。私に口づけ。
そして身体は離れた。