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暁闇
第21章 重なる
ぐっ、と。
何かがはいりこんでくる感覚に、無意識に身体に力が入った。
押し広げられる入り口。
少し、痛みを覚えて。
息を止め、唇を思わず噛んだ。
「……っ、大丈夫?」
心配そうな翔悟くんの声。
目を閉じたまま、頷いた。
「……ゆっくり、するから」
彼が身体を少し、私に倒してきた。
何かそこに挟まっているような異物感。
じんわりとした痛み。
苦しくて、呼吸が小刻みになる。
でも、我慢した。
私の頬に触れた彼の右手。
そっと目を開けると、少しつらそうな彼の顔。
きっと、翔悟くんも苦しいんだ――――そう思った私は、ごくんと喉を慣らし、きて……と、掠れた声で呟いた。
はあっ、と。
彼が息を吐く。
左手が頭に触れ。
てっぺんのあたりを撫でられ。
頬から離された右手で、私の左手は絡め取られた。
その体勢で口づけられる。
ちゅ、ちゅ……と何度もそれは繰り返され。
離された瞬間、思わず息を漏らしたその隙をつくように、彼は身体をまた少し奥へと進めてくる――――。