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暁闇
第21章 重なる
……いけた……?
彼女の反応にそれを感じた。
はあっ、はあっ、と。
荒い息を繰り返す彼女。
俺も、同じように。
「……気持ちよかった……?」
だんだんその呼吸が整い始めたのを確認して、声を掛けた。
「翔悟……くん……」
とろんとした夢うつつのような目。
「……びっくりした……」
「ん?」
「身体……ひくひく、って」
呂律が回らないようなその口調。
すごく可愛くて。
「ん」
彼女の身体の隣に、俺もごろんと横になる。
横に身体を向け、まだ少し乱れた呼吸をしている彼女を抱き寄せた。
胸元に、その頭を抱え込むようにして。
その髪を、撫でる。
……ああもう。
何でこんなに可愛いんだろう。
俺より年上のはずなのに。
自然に口元に浮かぶ笑み。
「……ずっと、離さないから」
たまらなくて思わず呟いた。
そして、ぎゅっと強く抱き締める。
力なく、されるがままの彼女。
俺の口から、深く長い息が漏れた。
――どうしようもなく、幸せで。