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暁闇
第25章 Epilogue
「……琴音?」
葉月くんの声に、我に返った。
「え?」
「どうしたの?」
彼が、私を見てて。
「あ……披露宴のこと、ちょっと思い出してて」
その言葉に
「……そう」
また葉月くんは、視線を手の中のコーヒーに戻して、それを口にした。
私も、加奈へと視線を移し。
「ふたり、すごくお似合いだったもんね。
村上くんかっこよかったし、あおいさんもきれいだった」
そう、話を戻した。
加奈は頷きつつも、少し口を尖らせて。
「なんだかんだいって、村上ってやっぱり面食いだと思う……」
「え?」
私の顔を、じーっと見て。
「絶対そう」
ぽつりと呟く。
そして、何かに気づいたかのように。
「……あ、私が対象外ってもしかしてそういうこと……?」
そう続けた。
「え? 意味わかんないんだけど何?」
私の言葉に、なんでもない、と笑う加奈。
「……変なのっ」
そんな私たちのやりとりに、葉月くんがとうとう笑い出す。