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暁闇
第27章 *おまけ*葉月と琴音*
「……葉月くんもっ」
自分だけ下着姿なのが恥ずかしくて。
私も彼の服を脱がせていく。
披露宴から帰ってきたままの姿でいた私とは違い、
既に部屋着に着替えていた彼。
されるがままに、なって。
……あらわになった、その綺麗な上半身。
きゅん、として。
胸元をそろりと撫でる。
「琴音、くすぐったい」
私の好きな声。
笑いを帯びている。
「ん」
そのまま、彼に勢いよく抱きついた。
「……っと」
少しよろけながらも私を受け止めてくれた葉月くんと、もつれあうようにベッドに倒れ込む。
仰向けになった彼に覆い被さるように抱きつき直した。
「葉月くんっ……」
その首に、両腕を回してぎゅっとする。
彼の腕が、私の背中に回される。
ああ……。
たまらなくなる。
「す、き」
彼の目を見つめてそう言葉にして。
ちゅっ、と。
彼の唇に口づける。
今度は逃げていかなかった。
くるんとした髪が一束落ちてきて、少し邪魔で。
耳にかけながら、また、ちゅっ、と。
「僕も」
答えてくれる彼。
私が心から甘えられる唯一のひと。
こうやって、葉月くんとくっついてる時間が私は何よりも好きで。
結婚して何年経っても、それは変わることがなかった。