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オオカミ君のホンネ
第17章 三度目の正直
染詠side

車に揺られて約1時間。

「着いたぞ、早く降りろバカ」
悪態をつく森野に少し怒りを感じながらも、車から降りると“高級”が付きそうなマンションが目に入る。

「嘘…ここ森野んち……?」

アレだ。昼ドラで良くある、浮気相手の家みたいな。

「お前…失礼だと思わないのか?」

車を駐車してきた森野がツカツカと歩きながら呟く。

……しゃべってたらしい。


「すんませんね」
と言いながらも、心の中では苛々しながら森野の後ろについて行った。

エレベーターに乗り込むといかにも社長みたいな人が乗っててビクった。
…俺、ここで一週間過ごせるか心配だ。


『19階、です、』
最上階の一つ手前で降りて、一番奥の部屋に向かった。そこでカードをスキャンするところを見て、ふいにも

「カッコいい…」

とか思ったり思わなかったり。


「入れよ。」

森野に導かれるままに進むと、夜景がよく見える薄いオレンジ色の光りの映える部屋だった。

「めっちゃ広いんすけど…!」

堪らなくなって部屋の右奥にあったベッドに飛び込んだ。フカフカで低反発!


「俺好み~ッ」


「じゃあヤるか?嫌なら風呂入ってこい。」


言うまでもなく、風呂に一直線。
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