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仮面舞踏祭~カーニバルの夜に~
第2章 本当の別離
「いったい、何事だ?」
 伸吾は恐らく、このカーニバルの謂われを知らないのだろう。
 伸吾の上にも、友里奈の上にもあまたの金色の花びらが雪のように降り注ぐ。通り過ぎようとしている仮装行列の一行がひっきりなしに紙吹雪をまき散らしているのだ。
「憎らしい男を忘れるための取っておきの呪文よ」
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