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嘘でもいいから
第9章 重大な間違い
今日も想さんが迎えに来てくれる。

定時になり…私は急いで表に出た。


「想さん…!お疲れさまですっ」


ニッコリ笑って手を上げる想さん。


向井さんみたいな
目立つタイプではないけれど…
優しそうで、中性的とさえ言えそうな
可愛らしい容姿の想さんを見て
羨ましがる女子社員も多かった。


想さんと私は普通の
恋人同士に見えるんだろうな…

だけど、想さんの恋人は
あくまでも優花さん。

私たちは週に何度も
身体を重ねるけど…


最後の一線は決して越えない関係。
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