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悪戯な思春期
第2章 重ねた王子様は微笑んで
携帯からツーツーと音が聞こえた途端、美伊奈は四つん這いの自分を揺らす君博を蹴り飛ばし濡れた太ももをさすった。
嫌悪感に満ちた目で白濁液が流れる自分の中心を見つめる。
(……つけずにやりやがって)
ゆっくり立ち上がり、携帯を拾うと通話中の画面をそっと閉じた。
乱れた髪が目を隠すが、その隙間が彼氏を睨みつける。
君博は逝く寸前だったようで、その中心は恥も知らずに天を向いている。
「なにすんだよ、美伊奈……」
威勢は長く続かなかった。
美伊奈は今まで喘いでいたのが嘘のように、温度の無い目で座り込む彼を見下した。
グロスと唾液が怪しく光る。
君博を尻目に、美伊奈は脱がされた服の中から黒タイツだけを拾い上げ、身につけた。
下着も履かずに。
「美伊奈……なにして」
(謝ってもむだ)
殺気に気づいたのか、君博は焦って頭を下げた。
しかし、全て手遅れだった。
「MがSぶってんじゃねぇよ。この卑劣な変態が」
さっきまでの可愛らしい仕草はどこへ消えたのか。
美伊奈はタイツに包まれた足で君博を踏み始めた。
ツーッと腹をなぞり、反応する彼に言葉を浴びせる。
「なぁに? 椎名に聴かせとけば良いじゃん? あんたは私のなに?」
わざと胸元で足を回す。突起に触れて、君博の背中が仰け反った。
それを見て美伊奈の口元が歪む。
「あんたはあたしのな・に?」
クスクスと笑いながら、足を移動させ焦らして湿った先を踏む。
「あぅっ……」
椎名が電話してきた時と逆の状況だ。
「美伊奈……の……」
「あたしの?」
気が狂いそうなのだろう。緩く扱くと、君博は涙を流して求める。
だが、目の前には小悪魔のようなドス黒い笑み。
「……い……犬、っです」
同時に強く踏みつけた先端から達成した証が噴き出した。
「二度とあんなこと、しないでね?」
ニコリと微笑むと、美伊奈は君博に跨った。
腰を揺らしながら、美伊奈は笑う。
(椎名にこんな私を知られるわけにはいかない、でしょ?)
携帯をチラリと見て、美伊奈は幼なじみにウィンクを送った。