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悪戯な思春期
第3章 王子様の刺客は忍者
狼だ。
「……んぁッあぁッッ」
ここには狼がいる。
「はんッ……やぁあ」
「なぁ、初めてなんだよな? こんなに濡れるって……ナンデ?」
雅樹が艶やかに光る指先を顔の前に持ってくる。
私は見ることも出来ずにただ喘いだ。
「口開けて」
「あッ……んん」
「舐めて?」
自分の愛液に濡れた指が入ってくる。
ピチャピチャと水音が響いた。
「やだぁ……あッ」
口の中を緩くかき混ぜられる。
そのあいだにも雅樹の愛撫は止まらなかった。
「ん…んッッ…」
声が出せない。
涙が止まらなくなる。
「泣いても無駄」
雅樹は冷ややかに言うと、頬の涙を舐めとった。
優しく。
「涙よりこっちのが零れそう」
クスクス笑う。
瑠衣の顔で。
ツプと口から指が抜ける。
唾液となにか他の液が絡まり付いたその手を、雅樹は胸に持って行く。
昼休みを思い出して私は青ざめた。
「ちょ……やッ」
雅樹の手が止まる。
「やなの?」
「……ッッ」
「やなら止めるけど」
言いながらも愛撫は止まらない。
雅樹はそっと親指で乳首を押しつぶした。
そのまま乳頭をつまみ、軽く引っ張って離す。
「……んんっ」
「中途半端にはしたくないな」
「……バカ」
私は涙でグチャグチャだった。
「いい加減にしろよな」
声が降ってきたのはその時だった。
「……うり、み?」
雅樹の背中の向こうには、頭を抱えた瓜宮が立っていた。
「へぇ? 耐えられなかったんだ?」
「……性悪だねキミは。声はよく聞こえたよ。強姦まがいで勝つつもり?」
雅樹の嫌みをさらりとかわす。
なにがおきてるのか。
「天草を離せよ」
「お前が相手したいんだろ?」
雅樹は体を起こしながら笑う。
「目が釘付けだな」
私はやっと自分の状態を思い出した。
胸元ははだけ、下半身には何も身につけられていない。
「キミと一緒にしないでほしいな」
私は急いで足を閉じようとする。
けど雅樹の手が押さえつけた。
「じゃあ、観てるか?」
瓜宮が目を見開いた。
同時に雅樹は首筋を舐め上げた。
「はぁんッ」
私は咄嗟に口を塞いだ。
「天草を離せよ」
「じゃあ取りに来いよ」
雅樹はあくまで優位だった。