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いなり寿司の女
第1章 いなり寿司


12月半ば街はクリスマスのイルミネーションにキラキラと美しい頃、俺の地元の街に裕子を呼んだ


ホテルからの帰り道
俺が時折利用する立ち飲み屋に寄ってみた


満席だが歩道に面してカウンターがあり
目の前で串カツを揚げたりホルモンの串焼きを焼いたり味噌おでんがグツグツ煮えてる

かなり混雑してたが
カウンターごしに

「ビールと皿2枚!」
歩道で立ち飲み立ち食いだ♪

「うわ~♪こんなの初めて!美味しそう♪♪」

「何が食べたい?」

「えっと豆腐のおでんに串カツ!」

ここのシステムは食べた串の本数で料金が決まる

彼女のリクエストと俺の分を勝手にカウンターごしに取りそれぞれの皿へ

人混みの後ろで食べる
「美味し~~~♪」


ちょうどその時、若い2人の女性が通りかかった

「美味しそう!!食べたいけれど注文とかどーするんだろ?」と話してる

俺「カウンターの中に向かって皿下さいと大きな声で言ってごらん」

「すいませーん!皿下さい」

皿ゲット!

俺「あとは自分の食べたい串を取るだけ、突入せよ!」

おーおー♪立ち飲みのオッサンをかき分けて見事串カツゲット♪

「美味し~♪楽しい~♪」

裕子も加わり女3人で盛り上がってる!


あとで聞いた話だが
あれは最高に楽しかったそうだ



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