この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
【SS】目が覚めたら…?
第27章 【ファン感謝】白雪姫 ②小人(ナツ)
シズルSide
大人になったナツによって、淫らになっていく自分を感じる。
朝から始まったその淫靡な交わりは、夜になっても続けられた。
食事もとらずに延々と。
食事を取るためにナツがあたしから離れるのなら、食事をとらなくてもいいと思うほどに、ナツの体温はあたしに溶けすぎてしまった。
声が掠れて喉がひりつけば、あたしの口奥を潤すのは、ナツの唾液。
汚いとか気持ち悪いとか、そんなことを思わず身体が欲するがままに、ナツからもたらされる甘美な液体を、もっととせがんでこくこくと飲み込む。
超然とあたしを見下ろすその眼差しは、頭がおかしくなりそうなほどの妖美な艶めきに満ちていて、微笑みの表情に変われば、その蠱惑的な破壊力に呼吸すら忘れてしまう。
さらに濡れた唇が少し開いて赤い舌がちろちろ見えれば、あたしは意識ごともっていかれて、気づけば自ら舌を絡めて吸い付いて、もたらされるその感触に嬌声を上げる。
昨日までは純潔だったというのに、今では娼婦というより性奴のよう。
どうしても頭にちらついてしまう。
お母様と若い男達との淫らな戯れを。
獣のように嬌声を上げ、隠匿しなければならない部分に男の頭を埋めさせて、足を大きく開いて気持ちいいと叫んでいたあの母親とあたしは、一体なにが違うというのだろう。
快楽という底なし沼に、ずぶずぶと堕ちてしまっているのがわかる。
いつか会えるあたしの王子様に操をたてていたわけではなかったが、ナツから与えられる快感に溺れてゆくほどに、何度も顔が見えぬ王子様の声が頭に蘇る。
あのひとを待たずに、勝手に淫猥な女に変化していくあたしを責め立てるかのように。その度にあたしは罪悪感を感じるけれど、ナツを拒められないところまで来てしまっていた。
不可抗力に作用するナツの艶は、まるで魔法――。
だけど。
ああ、こんなに身体は満たされているのに、どうして心が満たされたと思えないのだろう。
深く深く繋がっても、どうして寂しく思うんだろう。