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【SS】目が覚めたら…?
第28章 【ファン感謝】白雪姫 ③王子(モモ)

「あたしが触るの、気持ちよくないの? 想像のあたしじゃないと駄目?」
「……上目遣いはよせ。なんで、あんたはそう……っ」
サクラは反対側を向く。
「あたしは、魅力ないの?」
「……っ」
「ないんだ……」
「そんなわけ……ないだろっ!!」
叫んだサクラは、はっとしたように目を伏せる。
「だったらいいでしょ。ちょっとでいい。ちょっとだけ」
「………」
「ちょっと触ったらそれで満足する。だからいいでしょう?」
サクラの目が薄く開き、下から見上げてくる。それはまるでなにかを伝えたいかのような情熱に満ちており、言葉の代わりに出たのはため息だった。
「……ちょっとだぞ」
「本当!?」
「なんで喜ぶんだよ。なんでこんなことに……」
悔いているようなぼやきが聞こえるが、あたしは嬉しくなって硬さを戻したそれを上下に優しく扱いていく。
姿は凶悪だけど、生きている熱と反応を返すこれが、可愛くて仕方が無いんだ。我が子のように。
「ふふふ、喜んでいるのかな。びくびくするの」
そっぽを向いているサクラの目許がほんのりと赤くなる。
だけどそれだけだ。快感に酔ったあの表情ではなく。
くるくると回すようにして両手を動かしたりと変化をつけて見ると、サクラが都度ぴくりぴくりと動く。しかし……ただそれだけ。表情は変らない。
少しは感じてくれたのかしらと思いつつ、単調の動きがよくないのかと思い、先っぽのカサの部分の溝を両手の指で優しく撫でてみると、
「ん……っ」
色っぽい声が出た。
「感じたの?」
「……違う。あまりに退屈で欠伸をしただけだ」
頑固さは変らない。
「じゃあ、動き強くしてみる」
こうなりゃ意地でも、サクラにあの顔をさせてやる。
「な……、待て……んっ」
「これは、どう?」
「は、ぁ……なんで、初心者のくせに……くっ」
「こんなのは? 感じる?」
「はぁ、はぁ……くっ、激し……う……っ。やめろ、やめろ、このままだったら……っ」
サクラの肌が上気する。同時に色気がぶわりと広がった。
喉もとがくっと上向きになり、乱れた息遣い。
なにかに耐えているような、悩ましい表情。
あたしの子宮にガツンと直撃する、待ち望んでいた表情だった。

