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衝動[完]
第2章 保険室
弥生の願いはすぐに叶った。
体育の授業中、バスケをしていて張り切り過ぎて転び、膝を擦りむいた弥生は速攻保健室に向かった。
ドキドキする胸を押さえつつ、震える手でノックすると中から声が聞こえた。
ずっと聞きたかったその声……。
「どうぞー。」
目を閉じ深呼吸をしてから、勢いよくドアを開ける。
デスクの前で椅子に腰掛けたまま、祐がこちらを見ていた。
「先生!ケガしちゃった!」
「ケガ?何処?」
少しも慌てた様子のない祐に、流石に自分の言動が恥ずかしくなり、弥生は急に小声になる。