この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
衝動[完]
第1章 先生
「……それでね、髪はすっごいきれーな茶色で、背も高くって、瞳の色も茶色なの。」
「へいへい。もう、何度も聞いてます。」
「巧だってあの瞳を見ればきっとドキドキするよ!」
しねーって。
弥生が保健室を訪れた翌日から、その人物のことは毎日聞かされていた。
気の長い巧であっても、流石にうんざりする程だ。
ましてや、憎からず想っている弥生が目を輝かせて語るのだ。
全くもって面白くない。
その日も登校してすぐに弥生につかまり、聞きたくもない話しを聞かされている。
そんなにいい男なのか? 弥生がこんなに夢中になる程―――。