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キズアト
第15章 挑発
「木瀬君、ちょっと」

お祭りムードの中、いつからいたのか背後から常務の声がした。

すぐ済む話だと言って、給湯室に連れ込まれる。

甘い果実の匂いが鼻をくすぐり、元を辿るとシンク台には山盛りのリンゴと果物ナイフが準備されていた。


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